ウーマンパワーアップの為にマスコミが『家付きカー付きババ抜き』と煽り、核家族が流行して久しい。
昨今は女子の結婚、出産に対する憧れが減退し、僕の経営するおもちゃ屋でも花嫁人形が売れなくなった。
我が家に娘が誕生した時、同居していた母の指導でオシメを変え、産湯をつかわせ、母乳が出ない妻に代わって粉ミルクを飲ませたが、ゲッブの出させ方まで教えてくれ、赤ちゃんが何故泣いているのかも母は即座に言い当てた。
霊長類は子育てのノウハウが本能に組み込まれていない。親から学習する動物だからだ。犬や猫の子は勝手に母乳に喰らい付くが、チンパンジーは群れから外れて赤ちゃんを生んでしまうと、母は子に乳を呑ませる事を教われない為に出来ない。子も乳を求める事を知らず、空腹になればただ泣く。母は子が泣く理由を解らず、わずらわしい故にひっぱたく。子は更に泣く。ヒステリーが高じた母は、遂に子の足を持って床に叩きつける。
昨今の育児に無知な両親の幼児虐待をそのままを見ているようだ。
女性が強くなるのは素晴らしい事だ。でも反比例して男性がだらしなくなっていくのは情けない。父を尊敬しない子は家族の平和にとっては致命傷となる。更に子の前で夫を悪し様にけなす妻が家庭崩壊に拍車をかける。
給料を全て妻に渡す夫は日本人しかいないそうだ。母から小遣いを貰う父を見て尊敬する子はいない。経済のイニシアチブを持てない父は家庭の大黒柱として形骸化してしまう。
今や『男男しい』と書いてメメシイと読む。優柔不断でしつこく、嫉妬深いのは男だと作家の渡辺淳一先生はおっしゃる。シェクスピアのオセロの例を取るまでもなく、男の嫉妬は陰に籠る。女の嫉妬は激しく更に暴力的であっても三日で収まる。決断が早いからだ。
全ての動物には防御本能がある。
ならば、妊娠をし、子を生む重大な使命をになっている女性が、運動能力も力も男に劣るのは何故か?神様は女性に、危険から逃れ安全を得る素晴らしい判断力を与えたもうた。男より女の方が状況判断に優れ、頭が切れるのは大自然の条理なのだ。そういえば昔から大和撫子は大局的判断に優れ、利発だった。徳川家康の母、於大の方は、五歳の曾孫が加賀の前田家に嫁ぐ時『そなたはその歳にして国の平和に貢献する役目を担った。男なら寝小便をするのが関の山。女子と生まれた誇りを持つように』と勇気づける。
紫式部の昔から千数百年、強く優しかった大和撫子に甦っていただき、今こそ愛する夫を子に尊敬される父として育ててあげて欲しい。
素晴らしい父親がいる家庭に虐待は起こらない。父を尊敬する子は殺人者には育たない。そしてその父が、世の政治、経済、教育を担えば、必ず日本は世界のリーダーシップを取れる国になれると僕は信じる。
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